【550 5.7.236】Power Automateで「次の受信者またはグループへの配信に失敗しました」と出る原因と対処法

Power Automateで自動返信を組んでいたら、急に「外部(Gmail / iCloudなど)にメールが送れなくなった」という相談がきた。

エラーメッセージは以下の通り。

次の受信者またはグループへの配信に失敗しました:
[受信者のメールアドレス]
受信者側の電子メール プロバイダーによって拒否されたため、メッセージを配信できませんでした。

管理者向けの診断情報:
Remote server returned ‘550 5.7.236 Your message can’t be sent because your tenant has exceeded its daily limit for sending email to external recipients from your tenant’s onmicrosoft.com domains. For more information see https://aka.ms/EXONdrs.’

このように、管理者向けの診断情報に「550 5.7.236」や「Your tenant has exceeded its daily limit」と書かれている場合、Microsoft 365の仕様変更による「onmicrosoft.comドメインの送信制限」が原因。

この記事では、エラー「550 5.7.236」の正体と、推奨の対策(独自ドメイン化)について解説。

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発生事象:Power Automateからのメール送信時に「550 5.7.236」エラーが発生

まずは現象を無理やり発生させてみる。

画像のように外部メール宛に150回メールを送信するフローを組んで、これを実行。
するとフロー自体は問題なく成功するが、
画像のようにOutlookに配信不能というメッセージが届く。

原因:Exchange Onlineにおける「onmicrosoft.com」の送信制限(仕様変更)

このエラーは、Microsoft 365(Exchange Online)における「初期ドメイン(onmicrosoft.com)に対するスパム対策」が大幅に強化されたことが原因で発生している。

Power Automateからの送信に限らず、この配信不能メールが届いた場合は、以下の「仕様の壁」に突き当たっている可能性が高い。

  • 制限の対象: 送信元アドレスが 〜.onmicrosoft.com の形式であるもの
  • 制限の内容: 外部の受信者(Gmail、iCloud、他社ドメインなど)への送信件数が、24時間で100〜200件程度に制限される
  • エラー挙動: 上限を超えた瞬間、550 5.7.236 というエラーを伴う配信不能レポート(NDR)が返される

参考:仕様変更の経緯

この制限は、2024年に計画が発表され、2025年末から段階的に適用が開始された。

  • 2024年4月:Microsoftがスパム対策として送信制限の強化方針を発表。
  • 2025年12月〜:「onmicrosoft.com」ドメインへの100件制限適用がスタート。小規模テナントから順次適用されている。
  • 現在(2026年2月):ライセンス数50以下のテナントにも適用範囲が拡大中。「初期ドメインでの外部送信」はMicrosoftによって明確に「非推奨」とされている。

対処法:独自ドメイン運用への切り替えと設定手順

この問題は、フローの構成を少し変えるだけでは解決しない。根本的な解決には「送信元の信頼性」を高める必要がある。

(推奨)独自ドメインを取得する

もっとも確実で、Microsoftも公式に推奨している方法。

自社で管理している独自ドメインをMicrosoft 365に紐付けることで、送信制限の枠が大幅に緩和される。

ざっくりとだけど、こんな手順。

  1. 任意のドメイン登録サービスで、自社ブランドやサービス名のドメインを取得
  2. Microsoft 365管理センターから、取得したドメインの所有権確認と、SPFやDKIMといった「メール送信の正当性を証明する設定」を実施
  3. Power Automate でメールを送信するアカウントのアドレスを、独自ドメインのものに差し替える

これにより、通常のExchange Onlineの送信制限(1日最大10,000件など)が適用されるようになり、1日100件程度の配信でエラーが出ることはなくなる。

1日100件以内の返信に収まるよう運用でカバーする

もちろん自動返信を含めた外部へのメールを、1日100件以内に収めるというのも一応対策。

ただし、「どのタイミングで100件がリセットされるか」はわからないし、Microsoft側のさじ加減で制限値がさらに引き下げられる可能性もある。

ということで、どうしてもドメイン設定ができない場合の回避策にはなるかもだけど、あまり現実的ではない。

まとめ:Power Automateでの外部メール送信には独自ドメインが必須

重要なポイントは、「これは一時的な障害ではなく、Microsoftによるセキュリティ仕様の厳格化」という点。

今後、初期ドメイン(onmicrosoft.com)に対する制限が緩和される可能性は極めて低く、むしろさらに厳しくなるトレンドにある。

Power Automateによる外部への自動返信を組む場合、「独自ドメインを取得して、テナントの信頼性を証明する」ことが必要になりそう。

おまけ1:日本語のエラーメッセージは「無視」してOK

エラーメールの冒頭に「受信者側の電子メール プロバイダーによって拒否されたため〜」と書かれているけど、この文言はコード「550」への定型文であり、今回のケースでは誤情報。

実際には、相手(Gmailなど)に届く手前で、Microsoft 365側が送信をブロックしている。

おまけ2:仕様変更に関するリンク

今回のエラー(100件制限)の根拠となる公式ドキュメントと、混同しやすい別の仕様変更についてのリンクも参考に掲載。

上司や顧客に「なぜ独自ドメインが必要なのか」を説明する際は、以下のリンク(特に1つ目)を提示するとスムーズかも。

今回のエラーについて書かれている公式リンク「Exchange Onlineの制限」

Exchange Onlineの制限 – Service Descriptions

このページ内の「電子メールの送信に対する Onmicrosoft ドメインの使用を制限する」というセクションに、以下の通り明記されている。

Microsoft では、既定の onmicrosoft.com ドメインから送信された電子メールに対して調整ポリシーを適用します。 これらのドメインからの送信メールは、24 時間以内にorganizationあたり 100 人の外部受信者に制限されます。

(参考)撤回された「2,000件制限」の騒動

以下のリンクは、今回とは別の仕様変更に関するものだけど、Exchange Onlineに関する制限騒動なので、参考のため記載。

1. 「2025年以降、外部への送信を1日2,000件に制限する(ERR)」という計画が発表された際の記事。
Exchange Online to introduce External Recipient Rate Limit

※多くの管理者がこの発表に戦々恐々としたけど、結果的にこの一律制限は導入が見送られました(次のリンク)。

2. 「外部送信2,000件制限」の撤回発表(2026年1月)
上記の「2,000件制限」を無期限で撤回(中止)するという正式発表。
Exchange Online canceling the Mailbox External Recipient Rate Limit

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