Copilot Studio 新しいWorkflowの使い方:トリガー起動とHITL(Human review)の実例

Copilot Studioに新しく登場した「Workflows(ワークフロー)」機能。

2026年6月のCopilot Studioのリニューアルに合わせ、WorkflowもCopilot Studio専用の機能としてリニューアルしたようなので、実際に使ってみた。

今回は「メールの受信」をトリガーに、AIが相手との関係性を判断し、メールの下書きを作成、人間にチェック(Human review)させた上で自動返信するフローを作成してみる。

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新しいCopilot StudioのWorkflows

Copilot StudioのWorkflowsは、Power Automateに近い感覚で、定型的な業務の自動化フローを構築できる機能。

これまでの(クラシック版の)Copilot Studioでは、Power Automateで組んでいたけど、新しいCopilot Studioからは専用のデザイナーが用意され、Copilot Studio内で完結して作れるようになったみたい。

Copilot StudioのWorkflowsで実現できること

今のところ、自分が理解しているWorkflowsの使い方(役割)は大きく次の2つ。

  • Copilot Studioで作成したエージェントの「ツール」として使う
  • エージェントを自律的に動かすための「トリガー」として使う

Copilot Studioで作成したエージェントのツールとして使う

こちらはわかりやすくて、作成したWorkflowをエージェントの「ツール」として登録する方法。

定型的な業務(処理)をツールとして登録することで、エージェントに処理とその手順を確実に実行させることができる。

※もちろん、Workflowの中で「エージェント呼び出し」などを挟む場合は、その部分の「確実性(毎回同じ結果になる)」は失われるけど

エージェントを自律的に動かすための「トリガー」として使う

もう一つはスケジュールや「メール受信」といった外部イベントをトリガーにして、Copilot Studioで作ったエージェントを起動する使い方。

定期実行や特定のイベントを合図にしてCopilot Studioで作成したエージェントを走らせることができるため、人間が指示を出さなくてもAIが勝手に判断して業務をこなす「自動で動くエージェント」の仕組みを作ることができる

今回はこちらの「エージェントを動かすためのトリガー」として、ちょっとしたフローを作ってみる。

やりたいこと

今回作成するのは、届いたメールに対してAIが「ユーザーと差出人との関係性を考慮」して下書きを作り、人間のチェックを経て自動送信するフロー。

  1. 【トリガー】メール受信をきっかけにWorkflowが起動
  2. 【エージェント呼び出し】Workflowから「返信作成エージェント」を起動
  3. 【ナレッジ参照】エージェントがアドレス帳(Excel等)を参照し、差出人との関係(上司・同僚・クライアントなど)を特定
  4. 【下書き生成】関係性に合わせて文体(敬語の度合いなど)を調整し、返信文案を作成
  5. 【人間の承認(Human review)】作成された文章をユーザー(自分)に通知し、内容の確認・承認を求める
  6. 【自動送信】ユーザーが「承認」ボタンを押したら、Workflowからメールを自動送信

「トリガー起動」「エージェントの呼び出し」「人間の承認(Human review)」といった、新しいWorkflowsの機能を使ってみる。

事前準備:エージェントの作成

事前準備として「誰からのメールか(関係性)」を確認し、「関係性に応じたメールの下書きを書く」エージェント(と呼べるか怪しいけど)を作成する。

まずは適当にInstructionsを書いて、
ナレッジにアドレス帳Excelを追加する。

あとはSkillsに「差出人とアドレス帳から返信の丁寧さレベルを判定する」スキルと、
それぞれの「丁寧さ(フォーマル、標準、カジュアル)に応じたメールの書き方の指示」を記載したスキルを登録する。
※スキルの中身は今回の本題ではないので割愛。
この時点でチャットから起動すると、いい感じの動作をしてくれる(うささんは同期という立ち位置)。

続いてWorkflowを使って、このエージェントを「メール受信をトリガー」に呼び出してみる

Workflowの構築

Copilot Studioのトップに戻り、Workflowsタグから[New Workflow]を選択。
初期画面はこんな感じ。

トリガーの変更:メール受信時に起動

まずはトリガーを変更する。[Start]ノードをクリックして、[Trigger type]で[Connector]を選択。
そしたら、Outlookの[新しいメールが届いたとき]トリガーを選択する。

続いて[Agent]ノードを追加して、[connection]をつないだら、
先ほど作成したエージェントを選択し、指示を入力する。このときメールトリガーから取得できる「差出人」や「件名」「本文」を使用する(稲妻マークから追加できる)。
出力は[Structured output]を選択し、「Body」に「返信メールの本文」を入れてもらうよう指定する。
続いて[Human review]ノードを入れて、ユーザー(今回は直指定)に「こんな感じで返信してよいか」を尋ね、ユーザーにはYes/Noを選択させる。

そしたらIf/Elseを追加して、
ユーザーがOKといったときは、返信を実行してしまう。

以上でWorkflowは完成。動作を確認してみる。

動作確認

動作確認として、わんさんからこんなメールを送ってみる。
するとWorkflowが起動して、「エージェントの呼び出し」と「Human review」が実行され、
Teamsにこんなメッセージが飛んでくる。ここで「はい」を押して送信すると、
Workflowでメールの返信が実行され、
こんな感じで返信が実行される。
※今回は改行を考えてなかったので読みにくいけど、無事いい感じのトーンで返信している。
ちなみにごりさん(上司)から全く同じメールを送ってみると、こんな感じで丁寧な返信が届く。

ということで、エージェントをトリガーから起動して、自動返信する機能が完成。

もちろんこのままだと「すべてのメールに対し返信を考えちゃう」など、実用的ではないので、

  • そもそも返信が必要かを考える
  • ユーザーがNoと答えるときはコメントを必須とし、「返信案を修正する」か「返信しない」かも選べるようにする

などの機能は必要。

まとめ

今回は「メール受信」をトリガーとして、エージェントの起動から人間の承認(HITL)、そして最終的なメール送信までを一貫してWorkflowで実現してみた。

個人的には「メール受信を検知する」ところ以外は、すべてエージェントに自律的に処理させたかったのだけど、「自動実行」と「人間の確認を途中で挟む(HITL)」という要件が重なった時点で、全体の制御はWorkflow側で持つしかなさそうだった。

というのも、今回のように裏側で自動起動する仕組みだと、ユーザーとAIがやり取りするためのチャット画面が存在せず、さらに、現状のエージェントが使えるツール(コネクタ)には「メッセージを送って、ユーザーの返答を待つ」といった機能がないため、Workflowの中で承認プロセスを管理する必要がある。

この辺りは将来的にWorkflowで全体の流れを制御しなくても、トリガーでエージェントを呼び出しさえすれば、オーケストレーター(自律型エージェント)自身が必要に応じて人間に確認を取りながら、すべてやってくれる機能が実現してくれると嬉しいなと。
※もちろん「AIがミスったときに(承認を得ろと言ってるのに、自分で判断しちゃう など)致命的にならない」業務だけだけど。

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